InWin(インウィン)「301」はコンパクトなミニタワーサイズのパソコンケース。
- 机の上においても大きすぎない
- LEDで光るパーツたちも見て楽しみたい
といったパソコンを作るのに便利です。
この記事ではパソコンケースInWin「301」を使ってゲーミングパソコン作りに初挑戦した経験をもとに「組み立て方」と「使ったパーツ」を書いています。
- つまづいたポイント
- 参考にしたサイト
なども盛り込んでいるので、組み立ての参考にしてください。

パーツ選びからワクワクしますね ♪
InWin301の組み立て方
もう一度組み立てを考えたときに「最短で組み立てるなら」という順番に並べました。
写真は組み立て中に撮影したものです。その段階ではついてないパーツが写っています。
※ CPUクーラーはいったんリテールクーラーにしましたが、ゲーム中の温度が気になって虎徹Mk2に換装しました。
①:CPUとクーラーを取り付ける

ソケットのレバーを上げた状態にします。
「CPUの端にある三角マーク」を「ソケット側の三角マーク」と合うようにセットし、 レバーを下ろします。

CPU付属のクーラーは最初からグリスが塗ってあります。
ただ、熱伝導を良くしたかったため、ふき取って、別のグリスを使いました。

グリスは空気に触れると固くなり、ヘラで伸ばすのがむずかしかったです。「中央1点で盛る」のがオススメ。

裏側のパネルと固定しているアダプターを取り外しておき、CPUクーラーを置いたら4隅のネジを締めていきます。


バネ付きのネジは少し力を入れて押してから締める必要がありますよ
グリスを塗った面はすべりやすいので、位置がずれてきます。
微調整しながらしっかり押し込んで締めてください。
最初はコツが掴めず焦るかもしれませんが、1つネジがひっかかれば後は楽です。
最後にCPUファンのコネクタをマザーボードのファンコネクタに差し込めば取り付けは完了です。
②:メモリを取り付ける

メモリスロットの左右にある爪を指で押して広げ、端子の「長い方」と「短い方」を良くみて真上から押さえつけます。
カチッと音がして爪が戻り、固定されたらOKです。
メモリ2枚刺しなら、デュアルチャネル対応のスロットに取り付けます。マザーボードの説明書に書いてありますので確認しておきましょう。
デュアルチャネルとは、メモリを2枚同時にメモリコントローラに接続することによって、データの転送速度を増加させる構造のことである。
デュアルチャネルとは何? Weblio辞書
③:マザーボードを取り付ける

ケースに同梱されている「マザーボード用スタンドオフ」をケースに取り付け、土台をつくります。

I/Oカバーも忘れずに取り付けておきます。

マザーボードを正しく置き、六角ネジで固定すれば取り付け完了です。
I/Oカバーにある爪が映像端子の内側にひっかかっていないことを確認しておきます。
④:ケースに電源を取り付ける
ケース側面(鉄板側)のパネルを外すと電源スペースがあるので、ファンのある方を下にしてセットします。
固定は4隅をネジで留めるだけでした。

「ケーブル一体型の電源」をえらんだ場合、ケーブルの多さに苦労します。
ケーブルを収納できる場所が少ないということもあり、
電源は『セミプラグイン型』もしくは『フルプラグイン型』からえらぶのがオススメです。
⑤:整線カバーのプッシュタブを外す

整線カバーにはプッシュタブ、いわゆる部分的に取って外せる(折れる)ようになっています。
プラスチックパーツなので、奥に目一杯曲げて手前に戻すを繰り返すとそのうち外れます。
一度外すと戻せません。
最終的に「下から2番目~5番目(4箇所)」を外しました。
SATAデータケーブルとオーディオケーブルやUSBケーブルも一緒に引き込めるため、上側でケーブルがごちゃごちゃせずスッキリします。
外した後はプラスチックの白い部分が見えてしまうため、残り端をニッパーで整えて、ガンダムマーカーで黒く塗っておきました。
⑥:各種コネクタを取り付ける
- USB3.0
- フロントパネル
- オーディオ
の3つを取り付けていきます。

USB3.0のコネクタはわかりやすいですね。

フロントパネルコネクタはプラスとマイナスが非常にまぎらわしいという難点があります。
まちがうとショートの危険もある箇所なので、慎重に作業をおこないましょう。
マザーボードの説明書で、前後のピン数と、プラス・マイナスをよく見ることが重要です。
⑦:ファンを取り付ける
120mmファンを最大5箇所、取り付けることができます。
- 前面側に2つ(排気)
- 底面側に2つ(吸気)
- 背面側に1つ(排気)
ファンの向きに注意して、テーパーネジを使って四隅を止めていきます。

吸気ファンは厚さ15mmものを使うと大型のグラボを搭載しても干渉しません。
- グラフィックカードの厚みが40mm
- 吸気ファンの厚みが25mm
という組み合わせの時は、ファン同士の隙間が目視で2mm程度。ギリギリでした。
⑧:グラフィックボードを取り付ける

ケースのネジを外してスロットカバーを取り外したら PCI-Express×16スロットにグラフィックボードを差し込みます。再びネジで固定すると終わりです。
⑨:ストレージを取り付ける

3.5インチHDDはケースからマウントパーツを引き出して、穴にハマるよう広げてセットしたら、同じ場所に戻します。

2.5インチSSDは爪に片側のネジ穴を引っ掛けたあとに手前を2本のネジで止めます。

固定が終わったら、
- SATAデータケーブル
- SATA電源ケーブル
を取り付けていきます。

ケースの奥は暗くて見づらいため、ライトで照らすと楽に作業できます。

NVMe SSDがあれば M.2スロットに取り付けをします。
ネジ留めには+1ドライバーを使います。
⑩:電源ケーブルを取り付ける 。
電源ケーブルはたくさんあるように見えますが、用途さえ覚えてしまえば楽です。
■ ATXメインコネクタ(24ピン)
マザーボード用の電源に使います。
一番大きなコネクタなので、取り付け場所もひと目で分かります。
■ ATX12Vコネクタ(8ピン)
CPU用の補助電源に使います。
CPUの近くに目立つコネクタがあり、かんたんに見つけることができます。
■ PCI Express電源コネクタ(8ピン)
グラフィックボードの補助電源用に使います。
グラフィックボードの横を見ると差込口があります。
■ SATA電源コネクタ
SSDやHDDなどストレージの電源に使います。
数珠つなぎができるので、 1本で4台ほどのストレージをつなぐことができます。
■ ペリフェラルコネクタ(4ピン)
HDDや光学ドライブの電源に使います。
マザーボードのファンコネクタが4つしかなかったため、吸気ファン2つ分を付属の変換コネクタを使ってこちらにつなぎました。
⑪:ケーブル配線をおこなう。
使わない電源ケーブルは
- 3.5インチベイの上にある空間
- 電源後ろの空間
に詰め込みます。

時計回りに丸めて入れていくのがコツです。

側面の排気口にかかるケーブルを少なくできると、排熱もスムーズになります。

結束バンドを使わなくてもキレイに収めることができました。
⑫:組み立て完成。

物理的な組み立てはここまで。

あとは電源を入れて、OSをインストールしたら完成です。
【予算10万】組み立てに使ったパーツ
予算の中でできる限り品質にもこだわってえらぶと、いわゆる価格と性能にすぐれた「人気パーツ」が安定します。

HDDとOSは古いパソコンから取り外していたものを再利用しました
CPU:AMD「Ryzen 5 2600X」

IntelのCoreシリーズと比べると圧倒的なコスパで市場を無双しているRyzen。
Xモデルはクロック数が強化されており、ゲームに向いているモデルです。
ただ、第3世代が出てすぐに過去のものになってしまいました。

いまはゲームにも強い「Ryzen 5 3600」もあるね ♪
グラフィックボード:SAPPHIRE 「PULSE RADEON RX 580 8G GDDR5 OC V2」

プレイしたいゲームの推奨環境を満たすRX580にしぼり、 熱対策に定評のあるASUSかコスパのSAPPHIREで検討しました。
結果的にはFreesync2にも対応している点が魅力的でSAPPHIRE製をえらんでます。
マザーボード:ASRock「B450M Steel legend」

Micro-ATX規格のAMD (M4ソケット) 用マザーボードです。
耐久性のあるブラックコンデンサなど、品質の高いパーツが使われており長く使っても安心そうだなというのが決め手でした。
また、デザインの良さはマザーボードの中でも頭ひとつ抜けていると思います。
迷彩柄の基盤デザインにLED付きのカバーとヒートシンクはスタイリッシュ。
NVMe SSD:ADATA「XPG SX8200 Pro 256GB」

「NVMe接続のSSDほんとに早いから使ってみ?」とアドバイスをもらって急きょ買い足したのですが、これはいいですね。
電源を入れてからBIOS画面含めてもおよそ20秒~25秒ぐらい。
SATA接続のSSDより立ち上がりはかなり早く、ストレスがありません。
ヒートシンクも付属なのでお得です。
SSD:SAMSUNG「860EVO」

SSDはゲームを入れるために500GB確保しました。
ストレージはNVMe SSDやHDDもあるので、予算を考えてほどほどの容量にしました。
メモリ:Team 「VULCAN DDR4 8GB☓2」

安くて性能が良かったので選んでみました。
見た目やロゴがとても”シャア専用”っぽくて格好良い・・・!
3000Mhzのオーバークロック対応メモリですが、CPU対応周波数の「2933Mhz」に併せて動作させています。
とくに不安定になることはなく、快適に動いています。
電源:Thermaltake 「TOUGHPOWER GX1 RGB 700W -GOLD-」

LED付きなのでドレスアップもできるGOLD規格の700W電源です。
ケーブル一体型のためコンパクトなケースで使うにはやや使いづらいですが、価格の安さは魅力的でした。
底面ファン:SilverStone 「SST-FN124B」

厚さ15mmの薄型120mmファンです。
グラフィックボードとの干渉をさけるために探して用意しました。
静音性もよく、9枚羽で十分な風量もありますし、長時間ゲームをしても冷えなくて困るなんていうこともありません。
背面・前面ファン:Thermaltake 「Riing 12 – Blue LED」

リング状に発光するLED付きの120mmファンです。(厚さ25mm)
ファンの外側だけ光るタイプなので「全面発光は派手すぎて・・・」という場合に使えます。
おわりに
苦労した部分もありつつ「組み立て自体は思ったより楽にできた」のでホッとしています。
ゲームを高画質でプレイできるのはもちろん
- Vroid Studioで3Dを作る
- デジタルイラストを描く
こういったゲーム以外の作業も想像以上に快適です。デスクトップの良さも改めて感じることができました。
ミドルスペックといえど「パーツだけで15万以上するのかな」と覚悟していたのですが、メモリやSSDが値下がりしていたおかげで、安く組むことができました。
自作は「とどいてすぐに使えない」「保証がない」というデメリットがあるものの、既成品とちがって「自分だけの1台」を作ることができるのは本当に楽しいですね。
コメント
コメント一覧 (3件)
in win301は底面にファンを付けると
USB3.0コネクタ等がファンに干渉して取り付けられないと聞いたのですが
15mmのファンならば問題ないということなのでしょうか?
>田中太郎さん
コメントありがとうございます。
ファンの厚み15mmであってもUSB3.0ケーブルの出っ張った部分と干渉する可能性はあると思いますね。
これはUSB3.0コネクタが下側にあるMicroATXマザーボード(MSI B450M MOTER MAXなど)を使う場合に限る事象ですが、
マザーボードを1つしか持っておらず検証ができないので、正確な回答ができなくて申し訳ないです。
フロントLED、オーディオといった細いケーブルは柔軟性があり、干渉の心配はありません。
参考になりました、ありがとうございました。